ファイト社のカバー・マットシステムの話 ーNLー

仕上がりの品質に欠かせないもの・・・

それが、カバー・マットシステムです。

ファイト社では、衣類の種類や仕上げの目的に応じて多彩なカバー・マット構成をご用意しています。標準仕様は「SOFT INDUSTRIAL」構成で、下から順に以下のようなレイヤーで構成されています。

  • シリコンマット または 3Dソフトマット(2015年〜)
  • ナイロンメッシュ(〜2015年)
  • ウレタンマット(5mm)
  • トップカバー

なお、2015年以前の仕様では、ウレタンマットとシリコンマットの間にナイロンメッシュが組み込まれており、これが仕上げの質に大きく寄与していました。一方で、3Dマット仕様の場合は、構造自体に通気性と弾力性を備えているため、ナイロンメッシュは使用されていません。

※もちろん現在でもシリコンマット+ナイロンメッシュの構成を選ぶことはできます。


各レイヤーの役割と重要性

■ トップカバー

衣類と直接接する面であり、仕上げの“顔”ともいえるパーツです。ファイト社のトップカバーは、他社製のテーブルと比べて光沢があり、衣類の滑りが非常に良好です。加えて、耐久性・通気性・速乾性に優れており、長時間の使用にも高いパフォーマンスを維持します。

この素材は、ファイト社が長年にわたる実地テストと研究を経て開発した独自素材で、蒸気による湿り気が残りにくく、快適な作業環境を保ちます。

■ ウレタンマット

トップカバーの下に敷かれるクッション層であり、圧力の分散仕上げの均一性の確保に欠かせません。標準は厚さ5mmですが、デリケートな衣類や凹凸を避けたい素材には、10mm厚のウレタンマットをおすすめしています。

また、蒸気の通気性も確保されており、仕上げ中のムレや湿気を抑える役割も持ちます。この層がへたると、仕上げ品質に直結しますので、使用期間は1年、長くても2年を目安に定期交換が必要です。経年劣化によって加水分解が進むと、弾力性が失われ、ベタつきや吸引力の低下につながるため注意が必要です。

■ ナイロンメッシュ(※旧仕様)

2015年以前のモデルでは、ウレタンマットとシリコンマットの間にナイロンメッシュが挿入されています。このメッシュは、蒸気を均一に拡散させ、吸引力を全体に広げるという重要な役割を担っていました。また、アイロン操作時のシワの発生を抑制し、滑らかな仕上がりを支える縁の下の力持ちでもあります。

■ シリコンマット / 3Dマット

最下層にあたるこのマットは、空気と蒸気の流れをテーブル全体に均一に分配するための心臓部です。とくに3Dマットは最新設計により、ナイロンメッシュが不要なほどの通気性能と弾力性を実現しています。この構造のおかげで、テーブルのどの位置でも**変わらない吸引力(サクション)**が得られ、作業の均質化に貢献します。

メンテナンスと耐久性

  • トップカバー3Dマット:洗濯可能。汚れが気になる場合は定期的なクリーニングで美観と性能を保てます。
  • シリコンマット:洗えませんが長寿命。ただし、使用年数が経つと通気孔にホコリが詰まりやすくなるため、定期的な清掃をお願いします。
  • ウレタンマット:消耗品。1〜2年を目安に交換してください。吸引性能・仕上げ品質に直結します。

カバー・マットは単なる「消耗部材」ではなく、仕上げのクオリティと作業性を左右する重要な要素です。使用環境や仕上げる衣類に応じた適切な選定と、計画的なメンテナンスをぜひご検討ください。


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